成犬期

小型犬では約1年、大型犬では1年半から2年ぐらいすると骨の成長が止まり、体重は安定してきます。もうこれ以上は、成長をする必要がありませんので、食事の質と回数は変えていくべきです。
通常、成長期にあってもだんだんと回数を減らすことは必要です。理想的には、1日1〜2回のドッグフードを定期的に与えていくのが良いと思います。もちろん、成長はもうしませんから、この時期から老犬期(5〜6才)までは、成犬用のドッグフードを与えてください。

 この成犬期の一番の問題は、肥満です。もしあなたの犬が去勢手術や避妊手術を受けて中性になり、しかもずーっと家の中で暮らしているとしたら、肥満になる条件は完璧です。幼犬期の食餌管理のところでも説明しましたが、人間の食べるものの味を一度でも誰かから教えてもらった経験のある犬は、あらゆる手段を講じてそれを食べようと努力します。中性になった犬の頭の中は、4分の3ぐらいの能力は食欲に向かいます。

もし彼らが職業を持っていれば別ですが、たいていの室内犬は、ご主人様のお見送りと、不法侵入者の摘発というぐらいの仕事しかありません。しかも、治安の良い日本では不法侵入者はそんなにたびたびありません。暇なことと、性的な欲求がないために、食欲が一番の欲求になります。

まだまだ日本人は犬を室内で飼育してからの歴史が浅く、躾という面では大変遅れております。最近の世代の人は、躾と言うことを気にするようにはなりましたが、おじいちゃん・おばあちゃんは違います。そんなことを犬は見逃すはずはありません。知っているあらゆる芸や、過去人間が大変喜んだしぐさなどをちょっと披露すれば、美味しいものがもらえることぐらいは知っています。
  
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