妊娠期
正常な発育をしてある時期が来ると、雌犬は子犬を産むことができるようになります。この時期に雄犬と交尾をすると、妊娠します。割合と犬の場合、交尾ができれば高確率で妊娠します。さてこの時期に注意することについて、考えてみましょう。
受精して、はじめて体に変化が見られるのは2〜3週間後です。なんだか食欲が増えてきたし、そう言われてみれば乳腺が少し赤いかな?という風な微妙なからだの変化です。この時期までは、さして食事は今までと変える必要はありません。
だいたい受精してから確実に妊娠診断ができるのは3週間目ぐらいで、超音波検査で行います。もし、妊娠が確実になれば、この時期から食事を変えていきます。これからは、徐々にお腹が大きくなり、乳腺が張ってきます。体重も少しづづふえていきます。母親の必要なカロリーと赤ちゃんの必要なカロリーを、母親がとる必要があります。通常推薦できる給仕方法は、幼犬用のドッグフードを1日2〜3回与える方法です。何も添加する必要はありません。
この件に関しては、たくさんの立場の人が様々な意見をお持ちでしょうが、獣医師としては何もたす必要はないと確信しております。我々よりも、このようなケースをたくさん経験している人がいます。その人たちには、それぞれの経験に基づいた知識の集積があります。私はあえて反対論を唱えることはしませんが、たいていの場合必要はないように思います。
 しかし、問題がないわけではありません。どう考えても体重の増加が多すぎる場合は、出産に悪影響を及ぼす場合もありますので、程々にすることが必要です。

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