フェレットの食餌
                                                                      
フェレットの食餌

 蛋白質 

フェレットは肉食動物ですから、動物性蛋白質から得たアミノ酸だけしか有効に活用できず、植物性蛋白は消化できません。市販のキャットフードには、穀類や植物性蛋白が使われているものも多く、フェレットにとって最適とは言えません。もしキャットフードを使うなら、アイムスやサイエンスダイエットの良質なドライフードを選び、あるいは消化しやすい良質な動物性蛋白で作られているをフェレット用フードをお勧めします。

また、3歳以下の若いフェレットでは、高脂肪高蛋白が含まれている猫の成長期用ドライフードが良いでしょう。5歳以上では、腎疾患やや肝疾患を伴う場合は特に、成猫用のフードをお勧めする事もあります。購入する前に、その食餌に含まれる蛋白質が、32−38%であることを確認しましょう。

良質の動物性蛋白を多く含んだ食餌を与えるもう一つの理由として、フードに含まれている穀類が多いと、膀胱結石になりやすいという報告があります。



 脂肪

フェレットは、蛋白と同様に脂肪も高脂肪を必要とします。食餌に含まれる蛋白は、20−30%が理想的です。キャットフードは、通常18−21%なので、キャットフードを食べさせている場合には脂肪酸をもう少し添加する場合もあります。もし食餌中の脂肪が少ないと、被毛が乾いて脆くなり、皮膚に痒みが生じる事があります。

また、食餌はいつでも食べられうように、置いておく事が必要です。(そのためにも、ドライフードの方が適しています。)



 水

いつでも新鮮で清潔な水が飲めるようにしておきましょう。軽くてすぐに倒れるような器は良くありません。また、ボトル式ではストッパーやネジがゴム製だと齧る恐れがありますから注意して選びます。できれば倒れない様重さのあるもの、陶器が向いています。また飲み口よりも底が広い形の方が良いでしょう。


 ビタミン・脂肪酸・毛球病防止剤

特別病気のために必要という場合は除いて、一般に良質のフードを食べさせていれば、他のビタミン類を添加する必要はありません。しかし、脂肪は高脂肪を必要とするので、特に冬季に空気が乾燥して被毛の状態が悪くなるようでしたら、猫に使われている脂肪酸や動物性脂肪を少量添加します。量は先生に相談しましょう。

また、フェレットは胃に毛球ができる事が多いので、猫用の毛球症予防剤を一週間に2−3回与えます。
1.5−3cmほどを絞り出して舐めさせますが、大抵は喜んで舐めてくれます。



 おやつ

大原則として、おやつの量は一日に小匙で大盛り一杯までです。加熱した肉・卵、少量の果物と野菜は与えても大丈夫です。前にもあるようにフェレットは植物性繊維をうまく消化できませんので、野菜や果物を与えすぎると下痢の原因になります。

また、飴・ケーキ・シュガーコーンフレーク、アイスクリーム、チョコレートなどのように、糖分をたくさん含んだ食べ物は決して与えてはいけません。糖類をたくさん摂取すると、膵臓に大きな負担をかけ、糖尿病が発生することもあります。