何でも食べる

「うちの子は、好き嫌いがなくて何でも食べるいい子ですよ。」ということを耳にします。しかし、よく考えてください。犬が元来肉食であり、捕獲した草食獣を跡形も残らずに全部食べてしまいます。骨も食べることが出来る部分はすべて食べます。つまり、元々なんでも食べる動物なのです。当たり前なのです。しかも何でも食べるという言葉の裏には、この子は人間の食べ物ですら何でも食べますということがかくれております。


犬用の食事と人間用の食事の大きな違いは味付けです。何でも食べる犬は、人間の食事がおいしいことを知っています。たいていのドッグフードは、ほとんど味付け 特に塩分は控えめになっています。これは、犬は汗をかかず体内に過剰な塩分が入った場合は腎臓が体外に排泄をします。しかし元々そんなに塩分は体に入ってこないように想定されていますから、明らかに過剰労働を腎臓は強いられ、最後には過労死してしまいます。


つまり何でも食べる犬は、腎不全予備軍なのです。これを読んだ人は覚悟してください。慢性腎不全は、治療に時間がかかり根治できないことも多い疾患です。


何でも食べる犬の食餌管理のポイントは、やせさせること、ドッグフード以外の一切の食事を与えないことです。もちろん贅沢に育った犬は、ドッグフードには見向きもしません。しかし、やせるには絶好の機会です。ドッグフードを食べなければ何もやらずにいましょう。1週間ぐらいは餌を食べないからといってたいしたことはおこりませんし、それくらいは犬は我慢します。食べ物があるのに餓死することはありません。

犬の食餌管理に戻る 好きなものしか食べないに行く